【田淵智也&田中秀和】「はじめてのかくめい!」のコード進行を解説

この記事は、作詞・作曲:田淵智也、編曲:田中秀和の「はじめてのかくめい!」イントロ部分のコード進行の解説をします。
また、簡単のため「Key=C」に移調して解説しています。
機能としてトニックはC、サブドミナントはF、ドミナントはGの色分けしています。セカンダリドミナントはE7とします。
しかし、同じコードでもクラシック目線、ジャズ目線で異なる機能を持つことが多いので、参考程度に見てください。

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【田淵智也&田中秀和】「はじめてのかくめい!」のコード進行を解説【イントロ編】

0:05 – 0:24の部分です。二回目からの再生はフルで流れます。
ちなみにPCの方は動画を右クリックするとループできます。

コード進行を見る

Dm C/EFM7 Caug/B♭

CC

F#m7-5 B7Eaug/B♭ E♭aug/A

Dm9G7(b9)Em7A7(b9,b13) A7

Dm EmF B♭GG Gaug/D♭

コード進行の解説【一行目】

Dm C/EFM7 Caug/B♭

始めの3つのコードのベースが「レ」→「ミ」→「ファ」と順々に上がっていっていますね。こういう順々に「ドレミファソラシド」を上がる(もしくは下がる)コード進行をスケールトーンモーションと呼び、徐々に盛り上がりが欲しい時(上昇)や徐々に安定感が欲しい時(下降)に使われます。
この場合はDmから上がるスケールトーンモーションです。
また、C/EEmの代理で、安定感が欲しい時やEm「シ」の音がいらない時によく使われます。

最後のCaug/B♭なんじゃこれ!って感じですが、落ち着けば大丈夫です。
まず初めに、FM7の時点でkey=Fに転調していると考えます。
次は分かりやすように「key=C」を少しの間だけ「key=F」に変えますね。移動ドと考えてください。
key=C
FM7Caug/B♭C
key=F
CM7Gaug/FG
となりました。
Gaug/Fの構成音はベースが「ファ」、内声音が「ソ」「シ」「♭ミ」です。
「♭ミ」はF7の7thの音ですし、あとは普通のテンションが乗ってるだけのF7ですよね。
そう思えば簡単で、CM7FGという進行を元に考えて「ミ→♭ミ→レと半音で動かしたいからFをF7に変えよう!」「あとソとシは動かしたくないからテンション乗せよう!」とアレンジを加えているだけなのです。

じゃあなぜCaug/B♭はドミナントなのでしょうか。
一番簡単に説明できるものに中心軸システムという理論があります。中心軸システムは「現代音楽を禁則進行に引っかからないように無理やり機能に当てはめて理解する」という過程で作られた理論で、ベースの音によって機能が決まります。
ベースの音が「ソ」「ミ」「♭レ」「♭シ」のいずれかだと、どんな和音でもドミナントとして定義されています。
このコードのベースは「B♭」なのでドミナントと分かりました。

他の解釈ではスケールを用いた説明もあります。(スケールが今いち分からない人は読み飛ばして良いかも)
→アヴェイラブルノートの説明:記事調整中
Caug/B♭の表記をかえるとB♭9(#11th)omit5です。大事なのは「7th」「#11th」がテンションに乗っていること。
このテンションでも取れるスケールは「B♭ドミナントリディアンスケール」です。
「ドミナントリディアンスケール」はドミナントコード上でしか用いることができないので、このコードはドミナントと分かりました。

コード進行の解説【二行目】

CC

このパートは純粋にメロが良いです。
ここでコードトーンたっぷりのメロディで安定させて次で一気に崩していきます。(このメリハリが、奇妙なコードを使っても編曲者の自己満足の曲になりづらい要素だと思っています。)

コード進行の解説【三行目】

F#m7-5 B7Eaug/B♭ E♭aug/A

またaug出てきました。一旦簡単にするためにEaug/B♭をベースを抜いたEaugの代理で置き換えます。Eaugの代理はE7です。
F#m7-5B7E7
これはkey=Eの2-5-1進行を借用してきています。「key=C飽きたから他の調の2-5-1使ってみよ~!」と編曲者のノリで他の調の2-5-1を急に使うことがよくあるので、変なコードが出てきても落ち着いて考えましょう。

さて次にE7を徐々に戻していきます。
F#m7-5B7Eaug
これはまだ分かりますね。E7がただEaugに変形しただけです。

最後に完全に戻します。
F#m7-5B7Eaug/B♭
編曲者はなぜベースをこの音に変えたのでしょうか。
それは「シ」→「♭シ」という半音の進行を作りたかったためだと考えられます。
また、先ほど解説しました中心軸システムを用いるとベースの音で機能が決まるので、EaugはドミナントだからEaug/B♭もドミナントとして扱えます。
機能が変わらないということは代理として使えるという事。つまり、超簡単にいえばFをDmに変える感覚で変えられるのです。

次は後半戦。
Eaug/B♭E♭aug/ADm9
を説明します。
先ほど説明したように、Eaug/B♭E7と同じように扱えるので、E♭aug/Aも半音下がっただけなのでE♭7と同じように扱えます。
つまり、簡単なコードに戻すと
E7E♭7Dm9
と同じ進行をしているわけです。
また、E♭7A7の代理なのでもっと簡単に戻すと
E7A7Dm9
になります。これもまたkey=Dの2-5-1進行をしているだけですよね。
三行目は2-5-1進行のオンパレードということが分かりました。

コード進行の解説【四行目】

Dm9G7(b9)Em7A7(b9,b13) A7

これは4-5-3-6進行の変化形の2-5-3-6進行です。
G7(♭9)の♭9thは「ラ」→「♭ラ」→「ソ」と半音の動きを作るために加えたと考えられます。
また最後のA7(♭9,♭13)ポリコードという技術を使った和音です。この場合のポリコードはピアノの左手で「ラ」「ド#」「ミ」を鳴らして、右手で7th,b9,b13のテンション「ソ」「ラ♯」「ファ」を鳴らします。ジャズではよく使われるテクニックですが、ポップスでは複雑すぎるため左手は「ラ」のみ弾くことによって「複雑さ」と「キャッチ―さ」を持ち合わせた和音にすることができます。

また、A7(b9,b13)のテンション「b9thとb13th」には不安定なテンションな為に傾性音と呼ばれる傾きがあります。「♭9th」は「1st」へ、「♭13th」は「5th」へ向かいたいのです。そのためA7(b9,b13)の複雑さはA7によって解決できます。

コード進行の解説【五行目】

Dm EmF B♭GG Gaug/D♭

このコードの前半部分も一行目でやりましたスケールトーンモーションです。
次にB♭同主調(Cマイナー)のコードから借用してきています。
FB♭GB♭の進行が良く合います。
一瞬の浮遊感を演出する目的や転調のキッカケにするために用いられます。
機能としては一応ジャズに習えでサブドミナントとしてますが、先ほどやった中心軸システムではドミナントとして機能します。それくらい中途半端な機能だと覚えていて構わないと思います。

最後のGaug/D♭ですが、三行目で散々見ましたね。これもドミナントです。
G7の代理として使われています。
このコードはG7Cと同じようにGaug/D♭Cと、着地点は同じですがG7にはできない綺麗な動きが含まれています。
GaugC「#レ」→「ミ」の上がる動きとベースの動き「♭レ」→「ド」の下がる動きです。
半音の動きは綺麗な動きといわれるのですが、それを一度に二度楽しめるコードでアニソンでは4,5年前くらいから流行っています。

「はじめてのかくめい!」のコード進行を解説【Aメロ編以降】

Aメロ編→ 調整中

Bメロ編→調整中

サビ編→調整中

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