この記事は、作曲・編曲:田中秀和の「JAM GEM JUMP!!!」Aメロ部分のコード進行の解説をします。
また、簡単のため「Key=C」に移調して解説しています。
機能としてトニックはC、サブドミナントはF、ドミナントはGの色分けしています。セカンダリドミナントはE7とします。
しかし、同じコードでもクラシック目線、ジャズ目線で異なる機能を持つことが多いので、参考程度に見てください。

イントロ編はこちら→「JAM GEM JUMP!!!」のコード進行を解説【イントロ編】

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【田中秀和】「JAM GEM JUMP!!!」のコード進行を解説【Aメロ編】

0:39 – 0:56の部分です。二回目からの再生はフルで流れます。
ちなみにPCの方は動画を右クリックするとループできます。

コード進行を見る

CM7CM7F#m7-5F#m7-5

Fm6Fm6Em7-5A7

Dm7Dm7Fm7Fm7/bB

Em7D#7Dm7G# G

コード進行の解説【一行目】

CM7CM7F#m7-5F#m7-5

イントロ編の最後でやりましたC7(#9)からCM7へやってきました。
頭のコードはCでも良いのですが、「♭シ」→「シ」の半音上昇を作るためにCM7を選んだと考えられます。
また、ジャジーな曲に安定すぎる和音は合わないので、Cの安定感をごまかすための装飾音と考えても良いかと思います。

次のF#m7-5の和音の部分。前回はサブドミナントと表記してますが、ここはトニックにしていますよね。なぜでしょうか。
実は、このF#m7-5というのはジャズではよくサブドミナントの代理として用いられますが、クラシックではトニックの代理とされます。
つまりジャズ視点かクラシック視点かで機能が異なり、それくらい曖昧な機能を持ちます。

ポップス視点でF#m7-5の機能を考えるときは前のコードを見てみましょう。
CM7F#m7-5は「シ」→「ド」と導音を一応解決しています。
CM7の構成音には「シ」が含まれるので、ドミナントに少し傾いたトニックといえます。それを解決したF#m7-5トニックの役割が強いと考え、トニックと表記しています。

コード進行の解説【二行目】

Fm6Fm6Em7-5A7

このFm6同主調(Cメジャーの曲ならCマイナーのこと)から借りてきた和音で同主調借用和音といいます。Fサブドミナントで、それのマイナーだからサブドミナントマイナーとも呼ばれます。
Fm7だと7thの尖った音がするので、それを抑えるための目的でFm6が使われたりします。またFm6Dm7-5の代理という見方もできます。

次にいきなりEm7-5が出てきますが大丈夫です。いつもの他の調の2-5-1進行を急に使うテクニックなだけです。この場合はDマイナーからの借用ですね。
Em7-5A7という進行は頻出コードなので覚えといても良いかもしれません。
また、このA7のメロディは「ふ」「か」「ふ」「か」はコードに対して「ファ(♭13th)」「ミ(5th)」「レ♯(#11th)」「ミ(5th)」となっています。このように7thコード上では堂々と「#11th」「♭13th」のメロディを使える事を覚えておきましょう。

コード進行の解説【三行目】

Dm7Dm7Fm7Fm7/bB

2-5-1進行を経てDm7までやってきました。次はDm7サブドミナントの音を利用して同じサブドミナントFm7へ行きます。こちらも先ほど説明した同主調借用の和音です。

最後のFm7/bBの部分。一見あまり見ないコードですが焦らなくても大丈夫です。イントロ編で出てきましたDm7Dm7/Gを「#Dメジャー」の調でしているだけです。
「Cメジャー飽きたしFm7鳴らしちゃったし、ついでに#Dメジャーの2-5進行入れちゃえ!」という編曲者の遊び心です。

コード進行の解説【四行目】

Em7D#7Dm7G# G

三行目から四行目のつながりFm7/bBEm7は後に説明しますので、一旦置いておきます。
次のD#7A7の裏コードで代理コードとして使われます。裏コードの代理は小生意気な浮遊感のイメージを出せます。
代理を戻せば Em7A7Dm7となり、結局これも「Dマイナー」の調で2-5-1進行です。

ここまで説明できたので一旦置いておいた「三行目から四行目のコード」を解説をしていきます。
Fm7Fm7/bBEm7D#7
この進行は簡単に代理を戻してあげると
Fm7♭B7Em7A7
となります。
それぞれ「D#マイナー」「Dマイナー」の調で、半音違った2-5進行が組み合わされていますよね。なので「D#マイナー」や「Dマイナー」に部分的に転調していると考えて大丈夫です。

またこれはEm7A7の前部分にその半音上の2-5進行を使い、部分転調を繰り返すことで浮遊感を出すテクニックです。ジャズでよく使われ、サイドステッピングといいます。
一見難しいコード進行に見えますが、ジャズではテクニックとして理論に組み込まれているくらいメジャーな事をしているだけなんだなぁと思ってください。

最後にG#の部分の解説をします。この和音は同主調借用和音です。 急に変なコードでてきた!
でも大丈夫です。クロマチックアプローチというテクニックを考えると解決できます。
クロマチックアプローチというのは、簡単にいえば「半音ずつ音を変えていくなら不協和音など気にしなくて良い」というテクニックです。
例えばAm7Gm7があるとします。そこでこのコードのつながりを滑らかにするために間にAm7G#m7Gm7と挟んでも全く問題ないよ。ということです。
つまり、ここではGを元にしてG#を使い、半音進行を生み出しているわけです。

また違う理由もあると考えました。メロディを見てみましょう。
「ない」「ない」「や」「レ#」「レ」「ド」と鳴っています。
コード進行的には「レ#(Gb13)」「レ(G)」「ド(C)でも全然合うのですが、大人数グループの一体感を出すため、コードもメロディも同時に半音で動くG#を選んだと考えられます。
曲中ではこういった一つのコード選びが違うだけでイメージがガラリと変わるので、イメージにあうコード選びは大事です。

【田中秀和】「JAM GEM JUMP!!!」のコード進行を解説【Bメロ編以降】

イントロ編→「JAM GEM JUMP!!!」のコード進行を解説【イントロ編】

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Bメロ編→ 「JAM GEM JUMP!!!」【Bメロ編】

サビ編→ 「JAM GEM JUMP!!!」【サビ編】

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