この記事は、作曲・編曲:田中秀和の「JAM GEM JUMP!!!」Bメロ部分のコード進行の解説をします。
また、簡単のため「Key=C」に移調して解説しています。
機能としてトニックはC、サブドミナントはF、ドミナントはGの色分けしています。セカンダリドミナントはE7とします。
しかし、同じコードでもクラシック目線、ジャズ目線で異なる機能を持つことが多いので、参考程度に見てください。

イントロ編→ 「JAM GEM JUMP!!!」のコード進行を解説【イントロ編】

Aメロ編→ 「JAM GEM JUMP!!!」のコード進行を解説【Aメロ編】

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【田中秀和】「JAM GEM JUMP!!!」のコード進行を解説【Bメロ編】

1:05-1:27の部分です。二回目からの再生はフルで流れます。
ちなみにPCの方は動画を右クリックするとループできます。

コード進行を見る

FM7C/BbEm7Am7

Bm7-5E7

Am G/BC Dbdim7

F#m7-5B7

Em7A7b13 A7

Dm7Em7FF#dim

GF F# G

GaugFaug F#aug Gaug

コード進行の解説【一行目】

FM7C/BbEm7Am7

4-5-3-6進行の亜種で、5のGC/B♭に変化しています。
二行目も含めてベースだけ見ると、
「ファ」→「シ♭」「ミ」→「ラ」「シ」→「ミ」
四度上への進行が3回連続で使われています。
なので、このC/B♭C7の転回系というよりは、FM9ルートを消してベースを四度上のB♭にした意味合いが強いです。

また、右PANで鳴っているベルは、FM7M7thの音を強調するための「ミ」C/B♭「Fmの代理としては使ってないよ」とアピールするための「ソ」が鳴っています。

楽器構成はベース、ベル、ギター(コード楽器)、ドラムの四つしか鳴っていません。メロディ勝負に持ち込んでいます。
「まぁ」「いっ」「かー」
「ミ」「ファ」「ラー」

「ファ→ラ」の長3度跳躍
「置い」「とい」「てー」
「ソー」「レー」「ドー」

「ソ→レ」の完全4度跳躍
どちらも綺麗な跳躍で、コードトーンを上手く使いこなしてキャッチ―なメロディになっています。

コード進行の解説【二行目】

Bm7-5E7

ここのコードはkey=Aから2-5-1進行を借りてきた進行です。
ベルはBm7-5「ここはB7ではなくてBmを使っていますよ」とマイナー3度を強調するための「レ」E7ではルートを強調するための「ミ」が鳴っています。
また、「レ→ミ」とスケールトーンに沿って上げていき、次への期待感を高めています。

ここもメロディ勝負です。
「—」「こ」「こ」「に」「く」「れ」「ば」
「—」「ファ」「ミ」「ファ」「ミ」「レ」「シ」
と一見普通のメロディですが、半音関係にある「ファ」「ミ」を行ったり来たりしている事を覚えておいてください。

コード進行の解説【三行目】

Am G/BC Dbdim7

G/BAmCの繋ぎを良くするために転回していると考えられます。
また、ベースが「ラ」から「ド#」まで上がっています。
「ラ→シ」は半音ではありませんのでクリシェとは言い難いですが、ポップスでよく使われる進行で、緊張感が欲しい時や期待感を高めたい時などに使われています。

ここでは、ブラスが入ってきてルートの補強をするように鳴らしています。
またBメロが長く飽きが来てしまわないように、ブラスで「一幕が終わり、暗転後すぐ次の一幕が始まる」ようなシーンチェンジの役割も狙っているように感じました。

最後のD♭dim7Cからベースを半音で繋ぐために使われ、C7の代理です。
三行目→四行目をまたぐ、
D♭dim7F#m7-5
このコードは一瞬驚きますが、ディミニッシュは成り立ちから分かるようにセカンダリドミナントを変形しただけ、F#m7-5サブドミナントの代理なので、実際にやっていることは、
C7FM7
と同じです。
参考:パッシングディミニッシュの説明と使い方【徹底解説】

コード進行の解説【四行目】

F#m7-5B7

この進行はkey=Eの2-5-1進行を借りてきた進行です。
ベルはF#m7-5マイナー3度を強調をするための「ラ」B7では「シ」「レ#」「ファ#」とコードを鳴らしています。
ちなみに、田中秀和さんは
F#m7-5B7
の進行で「ラー」「シ」「レ#」「ファ#」というメロディを手癖のように使っていて、所々の曲に垣間見えます。

2-5-1進行を借りてきた進行と言いましたが、二行目も2-5-1進行を借りてきていましたよね。二行目の2-5-1進行では半音を行ったり来たりしていました。ここのメロディはどうなっているか比較してみましょう。

二行目は
Bm7-5E7
「–」「ファ」「」「ファ」「」「」「シ」「ド」
です。
四行目は
F#m7-5B7
「–」「」「ソ#」「」「」「ド」「シ」「
です。
機能ではなく、メロディが似ている個所を色分けしました。

まずはの色分けの部分。
これは半音上がったり下がったりしていて似ています。

次に二重の赤色の部分。
ここはコードのルートをしっかりと踏むメロディです。
・二行目は下がってルートを踏みに行っている。
・四行目は上がってルートを踏みに行っている。
ここで上下反対の対比が生まれています。

最後は黄色の部分。
これはコードの7thと音が鳴っているメロディです。
・二行目は最初にコードの7thの音を踏んでいる。
・四行目は最後にコードの7thの音を踏んでいる。
ここでは時間軸反対の対比が生まれています。

似ているように見せかけて一気に対比させるテクニックはキャッチ―なのに飽きが来ないメロディが作れます。
ここのメロディは他の部分以上にものすごく考え抜いて作られたメロディだと感じます。

コード進行の解説【五行目】

Em7A7b13 A7

ここの進行もkey=Dの2-5-1進行から借りてきた進行です。
A7(♭13)の部分はAaug7というより、♭13が5thに戻りたい傾性音を利用したくてA7(♭13)とテンションを加えたと考えられます。
また♭13thを加えることで、メロディが「ラ」、ベルが「ファ」を鳴らしていて長3度のハモリが出来ていてより一層メロディを引き立てています。

A7では、メロディも「ミ」、ベルも「ミ」を鳴らしていて、しっかり目に♭13を解決しています。
また、次へ向けて楽器隊が全力で駆け上がっています。

コード進行の解説【六行目】

Dm7Em7FF#dim

このコードはスケールトーンモーションの間にF#dimが入った進行です。
スケールトーンモーションは「ドレミファソラシド」を順に上がっていく(または下がっていく)コード進行のことで、この際の機能はあまり気にしなくて良いです。

A7であんなに全力で駆け上がったのに、Dm7鳴らした瞬間止め、可愛いベルやピアノでメロディのオクターブをなぞる。ものすごくメリハリが効いた曲ですね。
またサビへの期待感も同時に高められる構成になっていて、まさにサビを聴くまでに勝利確定と言った感じでしょうか。

コード進行の解説【七行目・八行目】

GF F# G

GaugFaug F#aug Gaug

イントロ、Aメロ終わり、Bメロ終わりで三回「Wow Wow Wow Yeah Yeah Yeah」のメロディを使っています。イントロ、Aメロ終わりはCで「Wow Wow…」やっていますが、ここはスケールトーンモーションで上がってきたついでにGでやっています。
八小節もGを鳴らすと中心音が「ド」→「ソ」に傾き、転調しやすくなります。また、サビでは四度下のkey=Gへと転調しています。

八小節目の部分、一応中心軸システムに沿って機能を付けていますが、本来ここは機能も何も考えなくて良いです。
メロディに合わせて楽器隊も一緒に動いてるだけです。

また、七行目と八行目を比較します。
八小節も鳴らしたら中心音は「ソ」に傾くと言いましたので、key=Gから見た移動ドでコードをもう一度表記します。

CAb B C
CaugAbaug Baug Caug

となりました。

七行目、中心音をルートに使ったコードCです。
また、八行目では中心音をルートに使ったコードCaugです。
なので、八行目のaugは経過和音という使い方よりはトニックとして使っています。
これをトニック・オーギュメント(オーグメント)といいます。

【田中秀和】「JAM GEM JUMP!!!」のコード進行を解説【サビ編】

イントロ編→「JAM GEM JUMP!!!」のコード進行を解説【イントロ編】

Aメロ編→「JAM GEM JUMP!!!」のコード進行を解説【Aメロ編】

「Bメロ編」

サビ編→ 「JAM GEM JUMP!!!」のコード進行を解説【サビ編】

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